PMP(プライベート・マーケット・プレイス)広告とは?伸びてきている背景を合わせてご紹介!

PMPって最近よくきくけど・・・

Web広告は今や、アナログの広告に取って代わりつつあります。そんな中で、Web広告においては「ブランドイメージの確保」が重要になってきました。

ブランドイメージの確保につながるのが、「PMP(プライベート・マーケット・プレイス)広告」です。アドテクノロジーサービスを提供する「株式会社AJA」によると、国内PMPの取引規模は2016年度の59億円から2021年度には387億円と、5年間で約6.6倍ほどにまで拡大する見込みです。

広告業界の関係者としては、この先重要になってくるPMP広告をしっかり理解する必要があります。今回はPMP広告とは何か、そして生まれた背景や特徴などをご紹介していきます。

ブランドイメージの確保につながるPMP広告とは

1.そもそもPMP広告とは?

PMP広告とは、「プライベートな市場で取引される広告」を指します。
従来の「RTB(リアルタイムでネットワーク上の広告枠入札を競わせる方式)」で取引される広告は、「オープンオークション」と呼ばれています。オープンオークションでは意味の通り、あらゆるメディアや企業が入札を行って広告取引を行えます。

対してPMPでは、オープンではなくクローズに近い広告取引形式になります。
つまりあらかじめ信頼されたメディアと広告主だけを厳選し、その厳選された者同士で広告取引を行います。

信頼されたメディアと広告主だけを厳選し、広告取引を行うPMP広告とは

2.PMPはなぜ生まれたのか?

Web広告に関するサービスを展開するアメリカの企業「Integral Ad Science」社では、2019年11月Web広告とメディアの関係性をデータで示しています。

それによると低品質なメディアに掲載された広告は9割のユーザーがうっとうしいと感じ、65%が掲載されているブランドの使用を取りやめてしまうという結果が発表されています。またユーザーの内7割は、広告の掲載管理責任は広告主にあると感じています。

つまり、広告主が自分の意図しない低品質なメディアに広告を掲載してしまうと、広告主の自己責任という認識でブランドイメージが大きく低下してしまうのです。自己責任と言っても、オープンオークション形式では広告ネットワークが広い分どこに広告が掲載されるか広告主が把握しにくいです。

ですからオープンオークションばかりに広告を頼っているといつの間にか低品質なメディアに広告掲載されてしまい、大きなブランドイメージ低下につながってしまう危険性があります。

そこで従来のオープンオークション形式に代わって登場したのが、PMPを使った広告取引手法です。オープンオークションと比較するとあえてメディアと広告主を絞って取引を行わせることで、さまざまなメリットを受けられます。詳しい内容については、次の章で解説していきます。

ブランドイメージを保つために生まれたPMP広告。そのメリットとは

3.PMPの特徴とは?

PMPには、次のような特徴があります。

広告主はブランドイメージを損なわずに、安全に広告出稿ができる

PMPは、あらかじめ参加できるメディアや広告主が決まった市場です。ですから参加するには一定の条件をクリアして参加権利を獲得する必要性がありますが、取引できるのは信頼性が高いところばかりです。

データで見たように、意図しないメディア掲載によるブランドへのダメージは計り知れないものがあります。場合によってはオープンオークションが原因で返って収益が下がってしまった、という事態にも陥りかねません。

しかしPMPではオープンオークションと比較すると厳選されたメディアのみに広告を掲載できるので、広告主はブランドイメージを損なわずに広告掲載ができます。しかも純広告と違ってターゲットユーザーにピンポイントに広告表示ができるなどの点でも、メリットがあります。

メディア側も安心して広告を掲載できる

掲載される広告が選べないのは、広告主だけではありません。メディア側も、どんな広告が掲載されるかは分からない状態です。場合によっては自社メディアにあまりにそぐわない低品質な広告が表示され、メディア側のイメージも傷つく危険性があります。

しかしPMPでは、信頼できる高品質の広告主だけが参加しています。これによりメディア側でも、安心して広告枠を販売できます。

そしてメディア側も信頼性がある分、固定単価制や在庫予約制などオークション以外の形式でも高めに広告枠を販売しやすいのもメリットと言えるでしょう。もちろんオークション形式でも、信頼性がある分各広告主が高い値段で入札してくれる可能性が高まります。

広告配信効果を測定しやすい

従来のオープンオークション形式では広告掲載状況の可視化ができず、効果測定なども難しいネックがありました。

しかしPMPで広告取引を行うと、広告主側に掲載メディアについての情報が開示されます。これにより広告主側では、どのメディアでどのくらいのマーケティング効果が発生したかを細かく分析できるようになります。そして予算配分など、適切な広告マーケティング戦略に活かせます。

PMP広告はブランドイメージを損なわずに安心して広告出稿ができ、効果が測定しやすい

4.まとめ

今回はPMPとは何か、そして生まれた背景や特徴などをご紹介してきました。

ブランドイメージを破壊してしまう可能性もあるオープンオークション形式の広告取引と違って、PMPでは厳選された取引先とだけ広告取引ができる大きなメリットがあります。

PMPを上手く活用すれば広告管理が上手くできている広告主として、インターネットユーザーからの評判も高くなるでしょう。またメディア側も、高価格の広告取引ができるようになります。

ぜひPMPを上手く活用して、広告効果を最大化してください。