5Gの影響で広告業界はどう変化する?デジタル広告や動画広告の変化についてご紹介!

5Gってなに?

通信技術の進化と広告業界は、強い関係性があります。インターネットの普及によりWeb広告が登場し、通信技術の発達により動画ベースでの広告配信も可能になっています。

そして将来的には、「5G」の普及により広告業界全体に大きな変化が訪れるでしょう。広告に携わる企業としては、将来生き残るためにも広告業界の未来を予想しておく必要があります。

今回は5Gとは何か、そして5Gによりデジタル広告や動画広告市場がどう変化していくのか、5G時代に向けて企業はどう準備すべきなのかなどを分かりやすくご紹介していきます。

1.そもそも5Gって何?

5Gとは、第5世代の移動体通信技術のことです。移動体通信技術とはスマホなど持ち運び可能なデバイス用の通信技術です。現在は、4Gが主流です。4Gは高速で大容量の動画配信も可能にしましたが、まだ解決すべきネックがあります。

たとえば「4K」など高精細な動画を安定的に配信するには無理がありますし、どうしても通信時の遅延は発生してしまいます。また接続できるデバイスにも限度があり、「IoT(モノのインターネット)」によりインターネット接続端末が爆増した際に対応できない可能性も出てきました。

5Gでは、以下の3つの特徴により4Gの課題を解決します。

超高速、大容量

5Gでは、現時点で4Gの最高約1Gbpsの20倍である最高約20Gbpsで通信できると発表されています。これは有線の光回線すら超えてしまう速度で、かなり高速なことが分かります。

これだけの速度があれば数時間の高精細映画を瞬く間にダウンロードして楽しめたりと、データ量の多い通信も難なく可能になります。

もちろん実際の速度は環境により大きく変わりますが、将来的にはどんな場所でも安定して大容量の通信を超高速で処理できるように技術発展していくでしょう。

低遅延

既存の通信では、どうしてもデータの送受信に遅延が発生してしまいます。たとえば4Gでは、0.01秒の遅延が発生します。すごく短いように思えますが、これでも長距離で通信を行ったりするとデータの受信遅れなどが目立つようになります。

しかし5Gでは、4Gの約10分の1である0.001秒の低遅延を実現しています。これにより遠隔での細かい作業ロボットの操作など、ビジネスでも通信技術を活用してさまざまなことができるようになります。

大多数同時接続

5Gでは、4Gとは比較にならないレベルの大多数同時接続が可能になります。具体的には4Gでは1平方キロメートル当り最大10万台機器を接続できますが、5Gでは約10倍の1平方キロメートル当り100万台の接続が可能です。

IoTにより、身の回りのあらゆる機器がインターネット接続できるようになります。その際既存の移動体通信技術では、すべての機器をまかないきれません。5Gならば、十分余裕を持って複数の機器を同時接続可能になります。

2.デジタル広告はどう変化する?

5Gの技術を、何となくすごいものとしか解釈していない方もいらっしゃいます。しかし上記で見たように5Gはかなり画期的であり、社会を変革してしまう可能性を秘めています。そしてその余波は、デジタル広告にも波及するでしょう。

現在は、スマホからWeb広告を閲覧する方が多いです。そして、動画を利用した広告のシェアも増えつつあります。ただし動画広告を配信すると、ユーザーのデータ容量を消費させてしまいます。ですから余りにも高精細のきれいな動画はユーザーに迷惑が掛かるので、出稿しにくいのが現状です。しかし5Gでは、従来よりデータ容量などを気にせず快適に通信ができるようになります。ですから広告配信側も遠慮なく、ユーザーの興味を引きやすい高精細の動画を配信しやすくなります。

5Gの恩恵は、それだけではありません。スマホに限らずさまざまなモノに、Web広告を配信できるようになります。

たとえば出張で乗ったバスにサイネージが設置され、自分のユーザー属性に合った広告が自動でサイネージに配信されるようになります。また変哲もない鏡など、ディスプレイとして機能するいろいろなものにターゲティング広告がリアルタイムで配信されるようになるかもしれません。

このように5Gでは、時間や場所を選ばずそれぞれの方に合ったターゲティング広告などを配信できるようになります。さらに現在では、「VR(仮想現実)」や「AR(拡張現実)」を利用したアプリサービスなどが人気を呼んでいます。VRやARを広告に取り入れれば、従来よりさらにダイナミックでユーザーを引きつける広告配信が可能です。

VRやARなどを広告で配信できるようにするためには、5Gの技術が欠かせません。今後は、5Gを活用したVR・AR広告サービスも増えていくと思われます。

3.動画広告市場はどう変化する?

5Gの普及により、動画を活用した広告はシェアを伸ばしていくでしょう。

「株式会社サイバーエージェント」と「株式会社デジタルインファクト」は、6回目の動画広告市場の調査を行っています。それによると動画広告市場は2018年度の約1843億円から、5年後の2023年には約5065億円にまで上昇すると予測しています。前回の調査では2023年の動画広告市場規模を約4620億円と発表していましたから、約450億円も上方修正されています。

SNSといったさまざまなコンテンツでの動画広告配信数が増加したことなどから、動画広告市場がどんどん伸びているという結果が公表されています。調査結果では、「5Gの普及で今までよりも動画コンテンツが増え、今後も新機軸の動画プラットフォームや動画広告フォーマットが登場。動画広告配信の選択肢がさらに増えて多様化する」という今後の展望が語られています。

先ほど説明したサイネージや鏡などを使ってのターゲティング広告は、そういった動画広告フォーマットの一部分になっていくでしょう。また今後も、他の広告フォーマットが登場する可能性があります。結果的に動画広告の選択肢はどんどん増加し、来年調査ではさらに市場の伸びが上方修正される可能性があります。

ちなみに株式会社サイバーエージェント自体も動画広告などデジタル広告の配信に力を入れており、「株式会社電通」、「株式会社博報堂」に続く3位という成績を残しています。過去に3位だった「株式会社アサツーディ・ケイ(ADK)」を抜く成長を遂げており、今後5Gにより広告業界が変化した際にも勢いよく成長していく可能性があります。

このように動画広告市場の成長により、デジタル広告において豊富なノウハウを持つ企業が将来的に力をつけていくかもしれません。

4.5G時代に向けて準備するべきこと

ここまで注意深く読み進めていただいた方には、5Gによりデジタル広告、特に動画広告が大きく成長することがよくお分かりいただけたと思います。ただしその中でも、デジタル広告に限らないさまざまな広告手法は残り続けるでしょう。たとえば最近では、ラジオサービスがにぎわいを見せています。それに合わせて、音声広告もシェアを伸ばしてきています。

パソコンやスマホをあまり見ない方にも、ラジオは耳だけで商品やサービスの訴求ができます。デジタル広告で取りこぼしたユーザーを引きつける意味でも、音声広告は重要です。またテレビなどを使った従来のマスメディアチックな広告も、他広告手法と組み合わせると相乗効果が得られるという結果が出ています。

要するに将来的にはデジタル広告手法が多様化し、また既存の広告手法と組み合わせたクロスメディアな相乗効果を狙った広告手法も取られていくようになるでしょう。企業としては5G時代に向けて、まず5Gの特性を活かした効果的な広告手法を編み出していく必要があります。その上で既存の広告手法と組み合わせができないかなど、柔軟に戦略を組み立てていくスキルも必要になりそうです。

5.まとめ

今回は5Gとは何か、そしてデジタル広告や動画広告市場に5Gがどうかかわっていくのかや私たちが今後5Gに向けてどう準備すべきかなどをご紹介してきました。

超高速・大容量、低遅延、大多数同時接続などの特性を持つ5Gにより、デジタル広告は場所を選ばないよりダイナミックなものになるでしょう。そして動画タイプが増え、市場もどんどん伸張していく可能性があります。

ぜひ5Gの最新情報もチェックしながら、今後広告業界がどうなっていくのか自分でも予想してみてください。