BIツールとは?どんなことが可能でどんなメリットが得られるのか?

BIツールってなに?

あなたの財産は何ですか、と聞かれたら、家や貯蓄などをイメージする人が多いでしょう。そのように目に見えるものもあれば、「目に見えない財産」も存在します。

会社で集めたビッグデータも目に見えない資産価値といわれ、十分に活用することができます。それを簡単に行えるのがBIツールで、経営ビジョンの意思決定などに大変役立ちます。多くの企業が注目しているため、BIツールの特徴とらえておくことはもはや必須と言えるでしょう。

今回はBIツールではどんなことができて、どんなメリットがあるのかをご紹介していきたいと思います。

ビックデータが活用できる、BIツールとは

1.BIツールとは?

BIツールとは「B=ビジネス、I=インテリジェンスツール」のことを指します。

企業が集めたデータは、データベースに収められています。データの倉庫ともいわれ、各部署の大量のデータが集められています。BIツールは、そこから欲しい情報を取り出してまとめ、見やすく表示してくれるITツールです。

BIツールとExcel(エクセル)は何が違う?

2.BIツールとExcelとの違いとは?

データ処理の速度が早い

データが大きいほどExcelに負荷をかけてしまいます。特によく使うフィルター機能はExcelにとっては負荷が高く、フリーズが起こりやすくなります。よほど高性能なスペックでない限り不具合を避けることができません。

ですが、大容量のデータ処理を得意とするBIツールは高速で結果を表示することができます。ビックデータを扱う際のストレスが大幅に軽減され、業務の効率化につながります。

様々なソースから取得できる

各部署から様々な形でデータを蓄積しているデータベース。それ故、単なる検索だけでも簡単に発見できない情報もあります。

BIツールだと各データを一元管理して見ることができ、さらにリアルタイムで更新された情報さえも簡単に得ることもできるためより信用性の高いデータを取得できます。大量のデータを分析し相関関係を導き出すことをデータマイニングといいますが、BIツールではそれを簡単に行うことができます。

多くの拡張子を扱える

Excelでは拡張子がある程度限られてしまい、違った種類のファイルとしては統合するのに手間と時間がかかってしまいます。しかし、ここでもBIツールはスムーズにこなすことができます。多くの拡張子に対応しているためデータの統合ができないということがありません

クラウド型のBIツールもあり、Drop boxやGoogleドライブ、FTP等各種に対応しています。

手軽にグラフやレポート作成ができる

様々な場所からデータを集計、分析した物から簡単な操作でグラフを作成することができます。また、レポートの作成機能もあるので、必要なデータを抽出し様々な形態でレポート化することができ、他ファイルへのエクスポートも可能です。

上記のようにビッグデータが扱いやすい仕組みになっているため、使用の際のストレスも少なく、資料作成時間の削減につながるでしょう。

BIツールはビッグデータが扱いやすい仕組みになっている

3.BIツールを導入するメリットとは

品質特性が多いBIツール。理解しやすく操作しやすい使用性が高い、必要な時に使用できる、処理時間がスピーディーなど多くの特性を持ったソフトウェアです。導入したらどのような効果があるのでしょうか

経営戦略の立案に役立てる

各部署のデータが一括して把握できるため、会議では経営戦略が立てやすくなります。どの部分に重点を置いて策定すればいいのかを迅速に判断することができます。SWOT(内部環境の強みや弱みを分析して経営に役立てること)に大変役立ちます。

各部署の人たちもアクセスすることで、新たなイノベーション(創出や開拓)が生み出される効果も期待できます。

自社の強みが明確化

いつでも精度の高いデータを可視化できるため、定量的に分析されたデータを見ることができます。業務のボトルネック(効率低下)の改善や自社の技術力の成熟度(技術ポートフォリオ)などが素早くわかります。

従って、分析結果を駆使すれば会社の方向性の決定にも役立てることができる優れたツールです。

誰でも簡単に扱える

専門的な知識がなくても誰でも簡単に資料などが作れます。わざわざ別部門に依頼しなくてもすぐ欲しいデータを知ることが可能です。見たいときに統データを見られることは時間短縮にもなるため、スムーズな業務効率化にもなります。

スピーディーで正確な資料作成

わかりやすく正確で、かつ迅速な資料作成。多種多様なファイルを取り込めるBIツールならそれも実現可能です。

多くの企業では、4半期ごとに全体会議が行われ、部署ごとに売り上げや今後の目標などを発表するでしょう。ですが、そのためにはデータベースから情報をCSVで抽出、さらにエクセルでまとめ、PDF化するという流れが主流になっています。

慎重に行うため、ダブルチェックも含めて完成には約一週間。拡張子も違ってややこしい作業になります。その間は他の仕事ができないため進捗状況にも影響がでているのです。

もしBIツールを使えるようになれば、そのようなことはなくなり、今まで資料作成のために取られていた時間を有効活用できるようになります。

BIツールを導入するメリット

4.BIツールを導入する上で注意すべき点は

直感的な操作で使いやすいITツールですが、導入する際に注意しなければいけないことがあります。

何のために導入するのかを確認する

BIツールを導入する上で大切なのは導入した結果、何がしたいのかです。
「誰が何のためにどのデータをどう分析するか」がはっきり分かっていれば、
「導入したはいいが何を分析したら良いかわからない」「誰が使っているのかわからない」などといった問題は起こらなくなります。

まず無料でデモなどを試すことで実際的に使えるかどうかを試してみましょう。ITリテラシーに問題があるようなら、ツールの使い方セミナーなどを開催して説明してもらうのも技術力向上につながっていきます。

ツールのタイプを確認する

BIツールには様々な種類があります。それぞれ機能やコストに違いがあるため、どのような機能が必要なのか、すなわちどのような機能があれば効率的になるのかをよく吟味し、会社に合った物を選定することが必要です。

BIツールを導入する場合の注意点

4.まとめ

ビックデータを可視化することには大変意義があり、様々な視点から物事を検討することができます。財務、顧客、業務プロセスなど今まで見えてこなかった関係性を発見することができるかもしれません。さらにCSF(重要成功要因)を達成するための大きなキーポイントとして活用することもできます。

各部署の業務で発生するデータを一元管理でき、データをわかりやすく表示してくれるBIツール。経営戦略と切り離すことのできない重要なITイノベーションの1つです。今後はデータの品質管理にも力を入れていかなければいけない時代なので、ぜひBIツールで情報を管理していきましょう。