リスティング広告とは?特徴やメリット、SEOとの違いを丁寧に解説

GoogleやYahoo!などの検索エンジンからWebサイトへの集客を増やす方法は、検索結果の上部に広告を出す「リスティング広告」と、検索順位を挙げる「SEO」という2つの方法があります。でも「リスティング広告とSEOって、どう使い分ければいいの?」という素朴な疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。この2つのことばはビジネス用語としてよく使われるようになりましたが、簡潔で明確に説明できるか、自信がない方も多いはず。

今回は、リスティング広告とSEOとの違いについて、それぞれの特徴からメリットまでを初心者にもわかりやすく解説していきます。この2つを上手に使い分け、ビジネスチャンスを広げていきましょう。

1.リスティング広告とは?

リスティング広告とは、専用の広告サービスにお金を払い、GoogleやYahoo!などの検索結果に表示できる有料広告枠のことで、「検索連動型広告」「コンテンツ連動型広告」「PPC広告」など、いくつかの種類に分類されています。Google広告を利用した場合に表示されるリスティング広告には、「広告」という四角い枠がつけられます。Yahoo!プロモーション広告を利用した場合も、Yahooの検索結果ページでも同様の形式でリスティング広告が表示できます。

この2社以外にもリスティング広告を表示する検索エンジンはありますが、2019年現在、検索エンジンの利用シェアはGoogleとYahooだけで8割を占めています。リスティング広告は期間を決めて集中的に広告を展開し、一気に集客を狙う短期集中型の広告です。長期間展開するのはコストが嵩みますが、短期的にWebサイトを広く拡散させ、リピーターやヘビーユーザーを獲得していく最初のきっかけ作りにはぴったりの広告手法と言えるでしょう。

続いてリスティング広告の3つの分類「検索連動型広告」「コンテンツ連動型広告」「PPC広告」について見ていきましょう。

検索連動型広告

検索連動型広告は、ユーザーが検索したキーワードに連動して該当する広告を表示するタイプです。主に検索システムを扱ってるGoogleやYahooの自社サービスサイトや、提携サイトのコンテンツに表示されるキーワードに沿ったサジェストをするリスティング広告が検索連動型広告となります。試しにGoogleで「するめ おすすめ」で検索してみましょう。上位に表示されたのはランキング形式のアフィリエイトサイト、次いでAmazonのするめ売れ筋ランキングが表示されました。これらは「広告」と表示されていないので、SEO対策が施されたWebサイトとなります。

いっぽう右側のバナーに表示されたAmazonと楽天の商品には「スポンサー」の文字が。こちらが検索連動型広告で表示された広告バナーです。検索連動型広告は、キーワード検索をしただけのユーザーにも広告を見せることができるため、幅広い層に訴求力がある広告手法です。

「おすすめ」や「ランキング」といった追加検索キーワードは使う人が多いため、この検索キーワードで上位検索されるための広告出稿料金は高くなります。逆に、検索キーワードを絞り込んでコストを下げて広告を出稿したりすることもできます。

では次に、地域を絞ってするめを検索します。筆者がいま食べたいのは三陸沖のするめなので「するめ 三陸」というキーワードで検索します。

広告バナーはまたAmazonと楽天が表示されましたが、自然検索のトップが変わりました。検索トップに表示されたのは、岩手県産の産品を販売するローカル通販サイトです。このWebサイトはさまざまな岩手県産の取り扱い産品と、多くの人が検索するキーワード「三陸」をSEO対策してWebサイトを構築しているのでしょう。

コンテンツ連動型広告

コンテンツ連動型広告は、ユーザーが見ているページ内の文字列から広告サービスがキーワードを抽出して、広告バナーを表示するタイプの広告です。検索連動型広告とともに、現在も需要が伸びているタイプの広告になります。例えば、Yahoo知恵袋で「するめ」の質問を検索した場合、上位5つの検索結果にするめの通販サイトへのリンクが表示されました。検索したキーワードの質問は上から5番目になっています。

コンテンツ連動型広告は、表示されているコンテンツに興味のあるユーザー向けにサジェストするので、検索連動型よりもクリック率が高いと言われています。

PPC広告 Pay Per Click Advertising

PPC広告(Pay Per Click Advertising)は、広告バナーをクリックされた数に応じてクライアントが料金を支払うタイプのリスティング広告で、クリック報酬型広告とも呼ばれています。広告表示のシステムは検索連動型やコンテンツ連動型と似ていますが、ユーザーのクリック数に応じて広告料金を支払うので、ある種の成果報酬に近い支払い形態の一種と考えて良いでしょう。

2.よく比較されるSEOとの違いは?

SEOとは、Search Engene Optimization の略で、直訳すれば「検索エンジン最適化」という意味になります。

GoogleやYahooなどの検索エンジンでキーワード検索をした場合、なるべく上位にWebサイトが表示されるよう、コンテンツ内容を「最適化」することが、一般的に言われるSEO対策となります。SEOの場合は、ユーザーにとって問題の解決を促したり、価値の高い情報を提供するコンテンツを作成していく地道な作業が必要です。

そして、作成したコンテンツをもとに被リンクの獲得を積み重ね、Googleの検索で高い評価を得るサイトに変化させていくことで、検索の上位を狙うマーケティングです。SEOは基本的に広告料金が発生しないため、工夫次第で安価ながら効果的な結果を得ることが可能です。しかしWebサイトの拡散や周知には時間がかかり、短期間で得られる成果はスローペースになります。

また、不自然なサジェストを標榜するステルスマーケティングや露骨なタイアップ記事など、方向性を誤ったSEO対策をしてしまった場合、大きな損害や機会損失を被るケースもあり、運営には十分な注意が必要です。

3.リスティング広告とSEOとの違い メリット・デメリット比較

リスティング広告とSEOの違いについて、まとめて比較をしてみましょう。

即効性 短期集中式のリスティング広告が有利

SEOは、まずコンテンツを作り、そのコンテンツをGoogle経由で見る人が増え、そのコンテンツがGoogleに認識され、なおかつ評価されなければ検索時に上位表示されないので、検索エンジンから流れてくるユーザーの獲得まで時間がかかります。

一方、リスティング広告の場合、専用の広告サービスに契約し、キーワードごとに入札して料金を支払い、広告を出稿すれば、検索の上位に表示されるようになります。コストをかければ効果はさらに高くなり、入札額を引き上げたり、入札するキーワードを増やしたりすることで、さらに広告の表示機会はどんどん増えていきます。

このように、SEOで効果的な集客(検索流入)を得るには、検索エンジンの評価を伴うため時間を要するおそれが高くなりますが、リスティング広告は予算に応じて自分の塩梅で「検索流入」を得ることができるので、すぐにWeb集客が見込める可能性が高いと言えるでしょう。

クリック率 自然な検索から記事を探されるSEOのほうが有利

ユーザーが自発的に検索した「自然検索」のクリック率は基本的に高く、表示1ページ目(1位から10位まで合わせて)で約60%以上がクリックされます。特に1位になると、20%程度のクリック率があるので、しっかりとSEO対策をしてWebページを上位に表示させることができれば、より費用対効果の高いWeb集客に繋がります。

いっぽうリスティング広告は、検索結果上で「広告」とラベル表示され、「なんだ広告か」と認識されることから、検索ユーザーから敬遠されやすい実情があります。

ちなみに、個々のキーワードによって数値は異なりますが、1位に表示されるリスティング広告のクリック率はせいぜい10%程度と言われており、自然検索の1位よりも断然クリック率が低くなります。

クリック費用 運営費がリーズナブルなSEOのほうが安い

SEOの場合、通常の検索枠に表示されるサイトは、検索結果上でクリックされても費用がかからず、SEOの適切な知識を持つ担当者であれば、自力でWebサイトを上位表示させるように工夫し、ローコストでWeb集客を促すことができます。一方、リスティング広告で有料の検索枠に表示されるサイトは、バナー表示やリンク表示そのものにお金がかかり、PPCでもクリックごとに費用がかかるため、検索結果上でクリックされるたびに費用を費やしながら、Webでの集客をすることになります。

このように、検索結果上で検索ユーザーにサイトがクリックされたときに、クリック費用が発生するか?否かという点がSEOとリスティング広告の違いになります。

永続性 長く読み続けられるコンテンツを作ればSEOが有利

リスティング広告は、出稿のための十分な予算が払えなかったり、利用サービスの不具合などが生じれば広告出稿が停止してしまうおそれがあります。そうなると契約した広告サービスからの検索流入が途絶えてしまい、Web上での集客に大きな支障をきたすケースも起こりかねません。

いっぽうSEOは、制作したWebページがGoogleに評価されて、そのページの対策キーワードで上位表示させることができれば、そこから一定の検索流入を長期間にわたって確保することができるので、Web集客が安定しやすくなります。このように、長い目でWeb上での集客を望むなら、SEO対策に力を入れるほうが有利と言えます。

コントロール性 幅広い層にリーチするリスティング広告の勝ち

SEOは、選んだ1つのキーワードに特化してページ作成し、そのキーワードで上位表示されるようになれば、最終的に想定していたターゲットのユーザーをWebサイトに集客することができます。しかし、ターゲットユーザーを効率的に集客するには、飽きられないようコンテンツを定期的に書き換えたり、新しいページを作成する必要があります。それに加えて検索を上位に上げるためのGoogleの評価(Googleアルゴリズム)も絡むので、ターゲットユーザーを効率よく集客できるようになるまで、かなりの時間を要します。

いっぽうリスティング広告の場合、サービス管理画面に直接アクセスして基本操作を行うことが多く、ターゲットの性別や年齢層、アクセスする地域、狙う時間帯、集中的に広告を出す期間など、さまざまなポイントで効率よく集客するための方法が幅広くあります。

このように、広告効果をコントロールする点においては、リスティング広告のほうが優れていると言えるでしょう。

4.まとめ リスティング広告SEOを上手に使い分けよう

リスティング広告について、SEOと比較をしながらそれぞれのメリット・デメリットを見てきましたが、いかがでしたか。どちらも一長一短があり、片方だけが一方的に優れているわけではありません。コストを抑えるためSEOに特化してマンパワーをつぎ込んでも、めどの立つ集客までには時間を要します。いっぽうリスティング広告ばかりに集中してコストを傾けても、肝心のコンテンツが飽きられてしまい、リピーターやヘビーユーザーの獲得には至りません。

結論としては、「両方のメリットを活かしてシナジー効果を狙う」という方策がベストでしょう。

例えば、新しい商品を紹介するときは、発売前からSEO対策で検索率の高いキーワードを散りばめたコンテンツを充実させます。そして発売と同時に満を持してリスティング広告を検索エンジンに大量投下。さらに新規ユーザーを満足させるリピート率の高いコンテンツをさらに充実させ、晴れて累計出荷台数が10万個を突破したら、感謝御礼のリスティング広告をドカーンと打つ…こんな感じで商品紹介ができたらいいなあ、と筆者は思います。

リスティング広告はコストもかかり、長期の顧客獲得には不向きな面もありますが、それを補うSEO対策をしっかり講じることで、ビジネスチャンスは大いに広がるでしょう。